
寝かしつけに「絵本を読み聞かせる」ことはいいことばかり!
子供の脳に影響を与えるだけでなく、親子関係も良くしてくれます。
そこで今回は「寝かしつけの絵本」に関するアレコレについてご紹介していきます。
Contents
絵本の読み聞かせがいい理由
なぜ絵本を読むことがいいのか?
まず1つ目は「語彙力が増える」からです。
難しい言葉でも、絵と一緒に触れることで、子供は自然と覚えていくものです。
例えば「ひまわり」という単語だけだと、子供はなかなか覚えません。
歌の歌詞で覚えれても、「ひまわり」が何か分からずに単語だけで覚えている場合もあります。
その点、絵本だと言葉と絵がセットになって覚えれるのです。
絵本をたくさん読むことで読解力が身に付き、国語以外の教科も得意になることもわかっています。
文部科学省が発表したデータでは、「絵本の読み聞かせをして育った子供は、していない子供に比べて国語・算数ともに学力が高い」というものもあります。
絵本の読み聞かせが子供の学力向上につながるんですね。
そして2つ目は「子供の心・想像力が育つ」からです。
読み聞かせをしている最中のこどもの脳は、絵本のキャラクターと同じように喜怒哀楽を感じています。
○○の時は〇〇みたいに感じるんだな…と、絵本のキャラクターを通して、色々な感情を学んでいくのです。
また、絵本のストーリーを通して様々な経験をリハーサルさせてあげれます。
小さな子供は空想と現実の境目が非常にあやふやです。
魔法使いの絵本を読めば、魔法が使えると思ったり。
ぬいぐるみが動くと思ってぬいぐるみに話しかけたり。
このような時期に、絵本を読んであげることで、豊かな経験をさせてあげることができます。
絵本の読み聞かせが親子のコミュニケーションになる
「オキシトシン」という言葉を聞いたことがありますか?
愛情ホルモン・幸せホルモンとも呼ばれ、嬉しい・楽しい・気持ちいいと感じた時に脳で作られます。
このオキシトシンが、肌と肌をくっつけることで、分泌されるのです。
ですので、絵本の読み聞かせ時に並んで肌をくっつけて読むと、親子ともにオキシトシンが分泌され、幸せな気持ちになるというわけです。
これを続けているママさんからは、「子供にイライラすることが減った」「子供がいうことを聞くようになった」という声もあがっています。
また、子供は「大人が自分のために読んでくれている」という状況にも幸福感を得ます。
「もう1回読んで!」の繰り返しを大切にしてあげることも重要です。
大人からすると、飽きないの?と思いがちですが、実はコレとっても大事なんです。
子供は本の中に大好きなページがあって、そこに向かう間ワクワクがずっと続くのです!
まるでジェットコースターみたいに。
もうそろそろくるぞくるぞ!とワクワクしながら聞いているのです。
「もう1回!」はとっても嬉しいことなので、できるだけ付き合ってあげてください。
絵本の読み聞かせは「寝る前」がオススメ?
受験生が勉強する方法のひとつとして「寝る前に勉強するといい」と聞いたことがありませんか?
これは寝る前の1時間で勉強した内容が、寝ている間に脳に定着しやすいためです。
絵本を読んでいる時の脳は「大脳辺縁系」が活発に働いているそうです。
大脳辺縁系は、喜怒哀楽や自律神経をつかさどる重要な部分で、記憶にも関係しています。
記憶に関係する部分なので、寝る前の絵本は記憶力向上にいいといえます。
また、あたたかいお布団の中で肌がくっついた状態で読むことで、リラックスした状態になり、自律神経が安定します。
そうすることで、子供が精神的に安定して眠りにつきやすくなりますよ。
電気の明るさはどれくらいがベスト?
寝る前の絵本の読み聞かせで、部屋の明かりはどうするのか迷うママ・パパは多いです。
「子供の目がさえるので、部屋はできるだけ暗くしたほうがいい?」
「部屋を暗くして卓上ライトの明かりだけで絵本を読むと、暗すぎて文字が見えない」
「暗すぎたら子供の目が悪くならないかな?」
などなど、お悩みはよく聞きます。
絵本の読み聞かせにオススメの明るさは、絵本の文字は読めるけど、あたりはほんのり暗いくらいがいいです。
オレンジ色の暖かみのある明かりだとベストですね!
オフィスの蛍光灯のような明るさだと、紙面も反射して読みずらいですし、目もさえてしまいます。
「明るめの豆電球+オレンジ色の明かりの卓上ライト」くらいがいいですよ。
暗い中で絵本を読むと、文字を読むママの視力が悪くなるので、絵本を読み終わってから電気を消すほうがいいでしょう。
部屋は暗いほうが寝てくれやすいと思って、部屋の電気を消し、スマホのライトを電灯代わりにして絵本を読むのは絶対にNGです!
スマホのブルーライトには自律神経を乱れさせる作用があるため、子供を寝かしつけるどころか、脳を興奮状態にしてしまいますよ。
絵本の読み方のポイント
密着した体勢で読む
絵本を読むときの体勢ですが、密着して肌と肌をくっつける体勢がオススメです。
ママやパパと肌を合わせて絵本を読んでもらうことで、子供は幸福感を感じながら安心して絵本の世界に集中できます。
そして、体温を逃さないようにしてあげてください。
この安心感と体温が、子供が寝るモードに入るための重要なポイントなのです。
それと、あまり絵本から目が近くなるのは避けたいので、顔から最低でも20cmは離すようにしてあげてください。
声の大きさや読むスピード
「寝かしつけのための読み聞かせ」なので、声は小さめで。
小さすぎると聞こえないので、子供と顔を近づけて読んであげてくださいね。
読むスピードは少しゆっくりを心がけましょう。
寝かしつけの時は「淡々と読む」
できるだけ声の抑揚はつけずに、淡々と読むようにしましょう。
良かれと思って、登場人物になりきって読んでしまいますが、寝かしつけには適しません。
おばけや鬼の声色を、迫真の演技で読んでしまうと…
絵本に興奮してしまい、子供の目がさえてしまいますよ!
「寝かしつけ」を意識しすぎてイライラしないこと!
子供が絵本に集中せずに、落ち着かないこともあります。
そんな時、大きな声をだしたり、絵本を読むスピードを速くしてしまうと逆効果。
ママやパパがイライラしてしまうと、イライラを察知して子供はかえって寝つきにくくなります。
絵本を読み聞かせるときの一番の敵はイライラです。
落ち着いた心で対処するのが、早く寝てくれるための近道ですよ。
絵本は子供に選んでもらおう
絵本に集中してもらうポイントの1つとして、絵本は子供自身にえらばせましょう。
自分で選んだ本なら、集中して聞いてくれますよ。
そして、子供が選んできた本を褒めてあげてください。
「この本ママ(パパ)も好き!この本にでてくる○○が可愛いよね」
といった風に、自分で選んだものを褒めてもらえると子供はとっても嬉しくなります。
自分がどんな本を選んでもママやパパは絶対に褒めてくれるので、嬉しくなって絵本を選ぶのが楽しくなります。
絵本を選ぶのが楽しくなれば、子供が進んでお布団に入る第一歩になりますよ。
話しかけながら絵本を読んであげよう
読み聞かせは子供の反応をみながらできるもの。
絵本の中にでてくる色々なものに子供が興味をもつことで、親子の会話のきっかけにもなります。
「これはリンゴだね~○○ちゃんはリンゴ好きかな?」
「どうしてゾウさんはお鼻こんなに長いのかな~?」などなど…。
子供と色々な話ができるのも絵本の魅力です。
また、色々話しかけてあげることで、子供の絵本に対する理解が深まるので、絵本がもっと大好きになります。
「これは何色?」
「この子リンゴ何個もってるかな?」
という風に問いかけてあげることで、色や数の勉強もできますよ。
絵本を読み終わったらしっかり区切りをつけて
絵本を読み終わったらしっかりと区切りの言葉をかけてあげましょう。
「今日はこれでおしまい。さぁ寝ようね」と、本を読み終えたので寝るよと伝えてください。
こうすることで、子供の気持ちを「絵本」から「寝る」ことへとシフトさせてあげれます。
そうして、部屋の明かりを暗くすることで、自然に眠りにつくことができますよ。
寝かしつけに「デジタル絵本」はあり?なし?
最近はスマホやタブレットで読める、電子書籍がありますよね。
月額360円など安い値段で、人気の絵本が読めるので、はっきり言ってとってもお得です。
紙の絵本だと、かさばるので置くスペースも困りますが、デジタルだとそんな心配もありません。
また、部屋を真っ暗にしながら読めるので、部屋が明るいと寝付きにくい…という子供にオススメです。
デジタル絵本の場合にも、スマホ画面の明かりはありますが、紙の絵本を読んでいた時の照明よりはだいぶ暗いので、寝つきやすくなりますよ。
部屋が真っ暗だと、周りのものも目に入らないので、絵本にも集中してくれます。
デジタル絵本を使う時の注意点
便利なデジタル絵本ですが、色々使う時に注意しなくてはいけません。
とくに注意しなければいけないのが、スマホやタブレットのブルーライトです。
このブルーライトを長時間あびていると、自律神経のバランスを乱してしまいます。
自律神経のバランスが乱れることで、睡眠の質が低下し、日常生活に影響を及ぼしてしまうのです。
また、スマホ画面を近くで見ることで、目も悪くなってしまいます。
ではどうしたらいいのか?
デジタル絵本にする場合、以下の対策をしましょう。
・スマホ画面にブルーライトカットフィルムをつける
・画面の明るさを最小にする
・画面の明かりをNight Shiftモード(夜間モード)にする
※スマホの設定でできます
・長時間画面をみないこと
目が悪くならないために
目が悪くなる主な原因は、長時間近くのものを見続けることです。
ですので、一番注意しなければいけないのは、画面から離れてみるようにすること。
それから、斜めから画面を見ると、左右の視力のバランスが崩れる原因にもなりますので、子供が正面から画面を見れるようにしてあげてください。
Night Shiftモードって?
iPhoneには「Night Shiftモード」というものがあり、オンにすると画面が暖色系に変わります。
普段の画面の色は、見やすい蛍光灯のような明るさですが、Night Shiftモードは間接照明のような温かい明るさです。
iPhoneの説明によると、「夜よく眠るのに役立ちます」ということなので、オンにしておいたほうがいいでしょう。
他のAndroidなどの機種は「夜間モード」と言われているものがこれにあたります。
明かりは最小に
せっかく真っ暗な部屋にしても、スマホの画面が明るすぎると子供は興奮してなかなか寝れません。
ですので、明るさは最小に調節しましょう。
文字が見えにくくならないかな?目が悪くならないかな?と心配になるかもしれませんが大丈夫です。
最小にしても、真っ暗な部屋の中ですと結構明るく見えますよ。
寝かしつけにオススメの絵本
作:カール=ヨハン・エリーン(飛鳥新社)
驚くほどスン…と寝てくれました。
ただ、少々コツがいるようです。
読み聞かせる時は、ゆったりとした落ち着いたトーンでお話してあげてください。
「ねんねこ コトラ」
作:中野日出美(学研プラス)
「ねんねこ」の心地よい繰り返しのリズムで子供は眠りへと…。
かわいいネコのイラストも子供が好きそうです。
「ゆっくり おやすみ にじいろの さかな」
作:マーカス・フィスター 訳:谷川 俊太郎(講談社)
寝る前にこわいことを考えたら?と考えてしまう子供に、そのたびママが安心させてくれる絵本。
2歳になってよく「こわいよ~」という娘に効果バツグンな絵本でした。
著者:ベルナデット・フェナンド イラスト:ピーター・バーネット
訳者:長谷川 圭(KADOKAWA)
ドイツで人気の寝かしつけ絵本。
寝かしつけが楽しくなるような楽しい仕掛けがいっぱいでした。
子供と楽しんで寝る工夫がされていて、子供もわくわくして寝ることができています。
他にも寝る前のオススメ絵本ご紹介しています。
こちらの記事もあわせて読んでみてくださいね。
参考:「寝かしつけの時に絵本を読むのはいつからがおすすめ?」
絵本に関するママ・パパの悩み
寝る前の「5分」だけでもOKです。
長時間読む必要はありませんよ。
大人にとって本は内容を知識として頭に入れるためのものですが、子供にとって絵本はアトラクションのようなもの。
5分くらいの体験でも、「楽しめた」というが充実感につながり満足できるのです。
ママやパパと楽しんで読むことが一番重要ですよ。
自由にさせてOK!
せっかく絵本を読んでるのに、どんどんめくられたら少しイラッ…としちゃいますよね。
ただ、どんどん絵本をめくるのは、子供が絵本に集中している証拠です。
続きが早く知りたくなってどんどんめくってしまうのです。
そんな時は、「絵本の時は好きにさせる」と決めて、自由にさせてみてください。
子供が「お月様だ!」といったら「お月様だね」と肯定してあげ、ページをめくったら自由にさせてあげてください。
そうすると、寝る前の自由な時間が大好きになりますよ。
まず、両親がゆったり絵本の時間を楽しんでみてください。
こういう子の場合、絵本がキライになるような体験をしていることがあります。
例えば、「親が教育を意識しすぎて必死に読ませようとしている」
そんな場合は、お勉強感が強すぎて、無理強いされる気配を子供が察知してしまいます。
ですので、絵本を読むときはお勉強のことを忘れて、絵本の時間を楽しむ雰囲気をつくってみましょう。
子供が一番興味を惹かれるのは、絵本の読み聞かせを通じてママやパパとワクワクドキドキする気持ちを共有できることです。
その気持ちが幸福感につながり、さらには「幸せな時間」として記憶されるのです。
まとめ
- 絵本は子供の脳にいいことづくめ!
- 寝る前の絵本は「入眠儀式」として根気強く習慣づけしよう!
- 寝る前の絵本は目が悪くならないように明かりをつけて
- 座っても寝転んでもOK!子供がリラックスできるような体制で。ただし、目は近づけすぎないように。
絵本は大人も子供の脳にもいいことづくめ!
ぜひ色々な絵本を読んであげてくださいね。